[お知らせ]


2014年6月13日金曜日

平成26年度第3回薬剤師のジャーナルクラブの開催のお知らせ

ツイキャス配信日時:平成26622日(日曜日)
■午後2045分頃 仮配信
■午後2100分頃 本配信
なお配信時間は90分を予定しております。

※フェイスブックはこちらから→薬剤師のジャーナルクラブFaceBookページ
※ツイキャス配信はこちらから→http://twitcasting.tv/89089314
※ツイッター公式ハッシュタグは #JJCLIP です。
ツイキャス司会進行は、精神科薬剤師くわばらひでのり@89089314先生です!
ご不明な点は薬剤師のジャーナルクラブフェイスブックページから、又はツイッターアカウント@syuichiaoまでご連絡下さい。

[ランダム化比較試験を読む(実践編)]
本年度第1回目から2回にわたりランダム化比較試験を取り扱ってまいりました。
また合わせて抄読会作るノウハウに関してもほんの少し取り扱ってきました。

ランダム化比較試験の論文を使って定期的に抄読会を行うことで、論文の結果がいかに曖昧なものであり、またごくごく当たり前と思われていた事例に関しても、本当のところは神のみぞ知る、と言ったようなことが分かってくるわけですが、第3回はいよいよ、実践編です。

薬剤師が論文を読むことにどんな意味があるのか、英語の論文なんか読んで役にたつのか、薬剤師のEBMと言ったって処方権があるわけじゃないし、そんなものは医師の仕事じゃないのか?
そんな疑問を持たれる方も多いと思いますし、実際のところ、薬剤師がEBMを実践する機会なんてあるんでしょうか。お見せいたしましょう。薬剤師、そして登録販売者のEBMを!

[症例10:葛根湯は総合感冒薬よりも優れているのでしょうか?]
⇒今回の仮想症例シナリオは@pharmasahiro先生に設定していただきました。

[仮想症例シナリオ]
 あなたは、ドラッグストアに勤務する薬剤師です. インフルエンザも花粉症もシーズンを終え、忙しさのピークを過ぎて穏やかな毎日となったとある日の閉店間際、一人の女性が来局されました.
「漢方薬の、葛根湯って薬はあるかしら?市販の風邪薬よりも効くよって友人から言われたから、今すぐにでも飲みたいんだけれど…」
初めてお会いするこの女性に対して、少し詳しく話を聞くと、以下の事がわかりました.

30代前半の多忙な会社員
・数時間前から咳、頭痛、咽頭部違和感(嚥下困難なし)、倦怠感あり、発熱不明
・普段は忙しくて、とても受診できるような時間的余裕はない
・総合感冒薬を飲んでも改善しなかった経験がある
・そのときは結局無理に仕事を休んで病院を受診して、抗菌薬(薬名不明)を貰ったが適当に服用しており、気がついたら治ったという
・妊娠・授乳なし

あなたは、市販薬と葛根湯とどちらが風邪により効果があるのか、その根拠の有無を確かめてみることにしました.

[文献タイトル・出典]
Non-superiority of Kakkonto, a Japanese herbal medicine, to a representative multiple cold medicine with respect to anti-aggravation effects on the common cold: a randomized controlled trial. Intern Med. 2014;53(9):949-56. Epub 2014 May 1. PMID: 24785885

[ランダム化比較試験と漢方薬]
漢方治療には、そのための理論と診断がありますよね。いわゆる「証」と言うものですが、この臨床試験の治療介入ではランダム化されていますから、対象患者の証に合わせた漢方治療理論体系からみて適切な処方が行われていたかどうかはかなり疑わしいもの、と言うよりは事実上不可能であったかと思います。このあたりの影響はどうなのか、僕自身は漢方の素人なのでその理解をこえております@89089314先生のブログをご参照いただければと思います。
漢方に詳しい薬剤師の先生がた、ぜひともご意見をお願いいたします!

[風邪というcommonな疾患に薬剤師・登録販売者としてどう向き合うのか]
いわゆる風邪は誰しもが経験します。風邪をひいても仕事が休めない、早く治さなくては、という社会の中で、薬剤師、登録販売者はこの身近な「身体不条理」にどう向き合ことができるのでしょうか。OTC医薬品のセレクトは薬剤師、登録販売者の経験的なもの、病態生理や薬理学に基づく学術知識、あるいは患者の嗜好(価格を含む)、会社の推売品であること、などを判断とすることが非常に多いと思いますが、OTC医薬品に関しても実はエビデンス多く存在します。そんなエビデンスを参照しつつ、その臨床試験の結果そのものを取り扱うのではなく、エビデンスから得られる示唆をどう活用していくか、ぜひ皆様と一緒に考えたいと思っています。薬剤師のみならず、登録販売者の方々もぜひご参加ください。

[ランダム化比較試験をどう読む?]
予習ポイント:第1回ジャーナルクラブの解説をご参照ください!
ワークシートはこちらを使用します!


薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:JJCLIPは臨床医学論文と薬剤師の日常業務をつなぐための架け橋として、日本病院薬剤師会精神科薬物療法専門薬剤師の@89089314先生、臨床における薬局と薬剤師の在り方を模索する薬局薬剤師 @pharmasahiro先生、そしてわたくし@syuichiao中心としたEBMワークショップをSNS上でシミュレートした情報共有コミュニティーです。

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