[お知らせ]


2013年11月4日月曜日

お知らせ:第3回薬剤師のジャーナルクラブ

3回薬剤師のジャーナルクラブを開催いたします!

ツイキャス配信日時:平成251117日(日曜日)
■午後2045分頃 仮配信
■午後2100分頃 本配信
なお配信時間は90分を予定しております。

※フェイスブックはこちらから→薬剤師のジャーナルクラブFaceBookページ
※ツイキャス配信はこちらから→http://twitcasting.tv/89089314
※ツイッター公式ハッシュタグは #JJCLIP です。
ツイキャス司会進行は、精神科薬剤師くわばらひでのり@89089314先生です!
ご不明な点は薬剤師のジャーナルクラブフェイスブックページから、又はツイッターアカウント@syuichiaoまでご連絡下さい。

症例3. 喘息の吸入薬はずっと使っていても安全ですか?

[仮想症例シナリオ]
あなたは薬局で勤務する薬剤師です。喘息の治療で通院している30代の男性患者さんから質問を受けました。

「今年の春に喘息の状態が悪くなってから、今までのステロイドの吸入から、2つの成分が配合されたこの吸入薬(サルメテロールとフルチカゾンの合剤)になったんだけど、これはよく効くね。今はもう何ともないよ。でもかれこれ半年以上使っているんだけど、こういう薬ってずっと使っていても問題ないのかな?」

この患者さんは喘息以外に特に合併症もなく症状も今は比較的落ち着いているとのことでした。あなたは早速サルメテロール/フルチカゾン合剤吸入薬の添付文書を広げてみました。すると“その他の注意”の項目にちょっと気になる情報が記載されていました

「本剤の有効成分の1つであるサルメテロールについて米国で実施された喘息患者を対象とした28週間のプラセボ対照多施設共同試験において、主要評価項目である呼吸器に関連する死亡と生命を脅かす事象の総数は患者集団全体ではサルメテロール(エアゾール剤)群とプラセボ群の間に有意差は認められなかったものの、アフリカ系米国人の患者集団では、サルメテロール群に有意に多かった。また副次評価項目の1つである喘息に関連する死亡数は、サルメテロール群に有意に多かった。なお吸入ステロイド剤を併用していた患者集団では、主要及び副次評価項目のいずれにおいてもサルメテロール群とプラセボ群の間に有意差は認められなかった」

患者さんは時間に余裕があるとのことで、あなたは添付文書の引用文献から原著論文を手に入れ10分で簡単に読んでみることにしました。

[実際に論文を自分で検索してみよう!]
まずは、この薬剤師のようにアドエア®の添付文書を見てみましょう。添付文書中の「その他の注意」を見てみてください。シナリオにある通りの記載が見つかると思います。
“本剤の有効成分の1つであるサルメテロールについて米国で実施された喘息患者を対象とした28週間のプラセボ対照多施設共同試験1
というわけで引用文献1)を確認します。添付文書の最後の方に主要文献1)があります。
Nelson,H.S.,et al.Chest,129,15-262006」これをマウスでコピーします。
その次に新しいタブでPubMedを開いてみましょう。Pubmedとは国立医学図書館(National Library of Medicine)が作成しており、世界約70カ国、約4,800誌(200412月現在)に掲載された医学文献を検索できるデータベースです。Pubmedの検索ボックスに先ほどコピーしたNelson,H.S.,et al.Chest,129,15-262006」をペーストして貼り付けます。検索ボックス右のサーチをクリックすると論文が出てきます。画面右上のCHEST FULL TEXTをクリックすることでジャーナルへアクセスでき、ここから論文のPDFがダウンロードできます。

[文献]
Nelson HS et al The Salmeterol Multicenter Asthma Research Trial: a comparison of usual pharmacotherapy for asthma or usual pharmacotherapy plus salmeterol.
Chest. 2006 Jan;129(1):15-26. PMID:16424409

フルテキストPDF

なおワークシートは薬剤師のジャーナルクラブオリジナルのものを使用します。
http://2.bp.blogspot.com/-clIkBOVVGfk/UjW8olB-HiI/AAAAAAAAAIg/5UQ8DGNRZl0/s1600/RCT10分.png


薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:JJCLIPは臨床医学論文と薬剤師の日常業務をつなぐための架け橋として、日本病院薬剤師会精神科薬物療法専門薬剤師の@89089314先生、臨床における薬局と薬剤師の在り方を模索する薬局薬剤師 @pharmasahiro先生、そしてわたくし@syuichiao中心としたEBMワークショップをSNS上でシミュレートした情報共有コミュニティーです。

0 件のコメント:

コメントを投稿